2014年度
第11回 国連ウェーサクの日祝賀式典 及び国際仏教徒会議 報告
開催期間
2014年5月12日
会場
主催
メインテーマ
「ミレニアム開発目標達成への仏教的視座」 2014年度 報告
5月の満月の日が、1999年12月15日に「国連ウェーサクの日」として国連の重要な日と国連総会(第54回総会、議題項目174その決議)に従って認知されて以降、国連本部と国連の地域事務所で祝われることとなり、今年で第11回目を迎えることとなった。 第11回国連ウェーサクの日祝賀式典が5月12日、タイの首都バンコク郊外にあるマハチュラロンコーン仏教大学(MCU)アユタヤキャンパスで開催され、世界各国から1500名が参集した。日本からは世界連邦日本仏教徒協議会(世連仏)の叡南覚範会長(天台宗毘沙門堂門跡門主)やITRI(インナートリップ霊友会インターナショナル)の松本廣代表を含め約150名が参加した。今年は5月7日から11日までベトナム北部のニンビン省で学術会議が行われ、その余韻をもってタイでの祝賀式典となった。今回のテーマ「ミレニアム開発目標達成への仏教的視座」に多くの意見が寄せられた。 例年ならば、バンコク市内にある国連会議センターで行われるのだが、タイ国内の反政府はと政府支持派の集会やデモの影響により、郊外のMCUアユタヤキャンパスに会場を変更。会場には早朝から各国代表団が参集した。 開会にあたりタイ仏教僧団法王代理プラ・マハラチャマンカラチャン大僧正が歓迎のスピーチ。「今の世界は技術発展により便利さと幸福をもたらした面がある。しかし同時に苦ももたらした。苦を取り除き、社会を平和をするためにやはり五戒を守らなければならない。不殺生戒・不偸盗戒・不邪淫戒・ 不妄語戒・不飲酒戒。ここに参加する皆さんは同じ仏教徒であり兄弟姉妹である。自国の人々に五戒を守って頂くよう伝えてもらいたい。これによって世界に平和をもたらすことが出来る」と五戒遵守による平和実現を訴えた。 主催者を代表して国連ウェーサクの日国際委員会(ICDV)議長でMCU学長のプラ・プロマバンディット博士が挨拶した。10年にわたってウェーサク式典を継続してきたが、ICDVが昨年6月、国連経済社会理事会の特別協議資格(国連登録NGO)を得たと報告した。その上で「これによりユネスコの会議に参加し意見を述べることができる。国連と連動して行動もしなければならない」と述べた。 各国代表のスピーチでは日本を代表して世界連邦日本仏教徒協議会の叡南会長が登壇。日本のテレビでプミポン国王の「足るを知る」発言が報じられたことを紹介し、「国王へのこの上ない共感と鑽仰の念を深くするもの」と賛同し、「“モノから心へ”の転換を促す努力をしなければならない」と展開した。 世界各国からの仏教団が祈りを行い、日本からはITRI日本センターの会員代表約20人が登壇した。会場にいる会員と共にお題目を唱えて世界の平和を祈念した。 |