2009年度
第6回 国連ウェーサクの日祝賀式典 及び国際仏教徒会議 報告
開催期間
西暦2009年/仏暦2552年5月4日~6日
会場
登録された国と人数
77カ国、1392名 2009年度 報告
第6回国連ウェーサクの日祝賀式典及び国際仏教徒会議は西暦2009年/仏暦2552年5月4日~6日までの3日間タイの3つの会場に於いて例年通り、マハチュラロンコーン仏教大学を中心とする、国連ウェーサク国際委員会(ICUNDV) とタイ政府によって開催され、 世界80カ国から約1,500名、国内からは3,500名合計5,000名の代表団が参加しました。 5月4日には開会式を含む式典がナコンパトム県のブッダモントン国際会議場にて開催され、タイ僧団のプラ・プッタチャン大僧正とタイ国のシリワンナワリー・ナリラッタナ王女殿下により幕をあけました。王女殿下によるセレモニーには何人かの世界の仏教指導者が参加され、日本からは叡南覚範大僧正と妙心寺の則竹秀南老師が参加されました。 午前中はその後プラ・ダマコサジャン学長の報告と歓迎の挨拶、タイ国サナン・カチョンプラサート副首相とスリランカ政府観光相ミリンダ・モラゴーダ閣下のスピーチが行われました。午後からは4つのパネルディスカッションが開催されました。 5月5日はアユタヤ県ワンノイ郡マハチュラ大本校キャンパスに会場を移して、IABU(国際仏教徒大学連盟)が中心となって学術会議を開催、多くの議論が交わされました。「世界危機への仏教徒の対応」という主要テーマのもとに下記の6つのテーマに関して数多くの世界の仏教徒が議論を交わしました。 世界の危機への仏教徒としての様々な取り組みが議論されました。また世界共通の仏教のテキストの開発、仏教のウェブサイトの開発などに関して具体的な議論が交わされました。
5月6日の最終日は国連会議場にてタイ国のアピシット首相のスピーチを始め、国連事務総長メッセージ、国連関連機関代表スピーチおよびメッセージ、各国仏教代表者によるスピーチが行われ、その後ワークショップ結果発表、バンコク宣言、および閉会式が行われました。 タイ国のアピシット・ウェーチャーチーワ首相は、同会議が平和と幸福の基礎となる仏陀の教えをより良く理解することに貢献した事に感謝を表し、仏教を尊び力強く応援すると述べました。 叡南覚範大僧正(世界連邦日本仏教徒協議会会長)と浅川重美氏、(ITRI日本センター会長)によるスピーチは午前中、国連会議場本会議場にて行われました。 日本からのウェーサク使節団は、世界連邦日本仏教徒協議会会長の叡南覚範大僧正を団長として、西郊良光大僧正、可児光永理事長、秦順照理事、水谷栄寛事務総長、服部光龍氏、ITRIの松本廣代表、松本正二副代表、浅川重美会長、他ITRIのメンバー約300名の代表団を含め総勢350名となりました。 世界から集まった仏教指導者たちは、世界経済危機が精神的価値の後退に由来していることを確認し、世界的金融経済システムの透明な再編を求めていくことに合意しました。 ウェーサク祭に因んで開かれた第6回国際仏教徒会議は、経済危機の克服に精神的価値の復興を、金融システム改善に透明性を求めるバンコク宣言を発表して終了しました。 5月7日にはウェーサク使節団として、国連ウェーサクの日祝賀式典の議長でもあるマハチュラ大学の学長が住職をされるプラユーン寺院を訪問し、全員で読経を行いました。その後ワットアルン、暁の寺院にて、ご住職との会談を行いました。 仏教と世界的危機に関連する問題を検討した結果、同会議は別紙のような8つの提言をウェーサク祭バンコク宣言として発表することに合意しました。 その中にも記されているとおり、来年度西暦2010年/仏暦2553年度の国連ウェーサクの日祝賀式典と国際仏教徒会議はシンガポール、オーストラリアの協力によりタイと日本の共同主催でタイ国にて開催される事が決定されました。 2009年5月14日
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