「国連ウェーサクの日」祝賀式典および国際仏教徒会議 国連ウェーサクの日・日本委員会公式ホームページ
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【 2011年度版 】
国連事務総長、ウェーサクの日国際評議会委員に、ブッダの教えを国連の目標に結びつける書簡を送る

ウェーサクの日に、新たな分野を開拓している学者達が集まりスピーチを行う予定

ユネスコ事務局長、ウェーサクの日を支持する手紙の中で宗教間の対話を要請

タイ国大僧正とサンガの指導者達、第8 回国連ウェーサクの日会議で国王陛下の84 回目の誕生日を祝い、世界各国の僧侶による祝福の読経を率いる

カンボジアの大僧正テボング師、第8 回国連ウェーサクの日式典でタイ国王を祝福し、平和を願い、仏教は平和な世界を生み出す鍵であると話す

ウェーサクの日式典のために海外からの数多くの代表団がタイに集合

コンピューターの世界における仏教の開拓者、ランカスター教授の人口増加問題において指導者達を仏法の原理により強化することに関しての講演第8 回国連ウェーサクの日の会議
 
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仏教タイムス「第8回国連ウェーサク式典」記事

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ニュース 1
国連事務総長、ウェーサクの日国際評議会委員に、ブッダの教えを国連の目標に結びつける書簡を送る

バンコク/国連事務総長は、国連ウェーサクの日のタイ国の組織・運営者達に対する支持を表明する書簡の中で、ブッダの教えを、世界の社会的・経済的諸問題を解決するという国連の目標と結びつけた。

潘基文事務総長は、伝統的な仏教国である大韓民国の出身であるが、その書簡の中で、ブッダは、世界が今日直面している極めて重大な諸問題を解決しようとする努力に指針を与えることができる深い教えを人類に与えた、と語った。

「貪欲、怒り、無知という三毒に対するブッダの戒めは、豊かな今日の世界でほぼ十億人もの人々を不必要に苦しめている飢餓に関する、毎年何百万人もの命を奪っている残酷な暴力に関する、そして人間が唯一の故郷である地球という惑星に引き起こしている無頓着な環境破壊に関する多面的な議論に生気を吹き込むことができる。」と潘はその書簡の中で述べている。

ウェーサクはブッダの誕生、悟り、そして入滅を祝う大きな仏教行事である。それは5月の最初の満月の日に行われるが、閏年には6月に行われる。1999年に、国連総会はウェーサクを国連の日として認める決議を可決した。この決議が行われて以来、タイ国は毎年のこの行事の組織・運営に当って指導的役割を果たしてきている。今年のお祭りは5月12日から14日にアユタヤとバンコクで行われる。

今年タイ国で行われるウェーサクの日のお祝いは、タイ国の非常に人気の高いプーミポン・アドゥンラヤデート国王陛下の84歳の誕生日と合わせて組織されてきた。国王は、1946年から王位に就いている世界で最も在位期間が長い君主であり、また、タイ国の仏教信仰の守り手である。

潘はその書簡の中で、社会的・経済的発展というウェーサクの日のテーマは現代的に聞こえるが、「しかし、このテーマの核心は、まさしく人間の苦しみという問題に他ならない。そしてこれは、シッダールタ・ゴータマが、2500年以上前に彼の宮殿を去り、この世の所有物を全て捨て去って、世界へ歩み出て取り組もうとした問題なのである。」

様々な仏教団体がブッダの教えを実践している、と潘は付け加えている。「国連は、世界が今日直面している大きな社会的・経済的難題に取り組むための青写真としてミレニアム開発目標を掲げていますが、仏教徒の皆さんがこの目標を達成しようとする国連の活動を支持して下さっていることに対し、深く感謝しております。」と書簡の中で述べた。

潘はまた、全ての人々が仏教の普遍的な価値を用いて、苦しんでいる人々と団結して行動し、より慈悲深い、より啓蒙された世界を作るのに貢献することを希望している、と語った。

前年までと同じく、マハチュラロンコーン仏教大学がウェーサクの日の様々な行事の主要な組織・運営者となる。パネル・グループは、マハチュラロンコーン仏教大学ワンノイ・キャンパスで、次のようなことについて話し合うことになっている。

1.(タイ国における)社会的・経済的発展における仏教の徳
2.仏教のリーダーシップと社会的・経済的発展
3.調和のある社会を建設する
4.環境の保全と回復
5.社会を目覚めさせるための叡智
6.共通仏教経典―CBTについての研究会

国連事務総長、ウェーサクの日国際評議会委員に、ブッダの教えを国連の目標に結びつける書簡を送る
ニュース 2
ウェーサクの日に、新たな分野を開拓している学者達が集まりスピーチを行う予定

バンコク−タイ国におけるウェーサクの日のお祝いに、指導的仏教学者達が集い、タイ国のアユタヤとバンコクで5月12日から14日に「社会的・経済的問題に関するブッダの教え」についてスピーチを行うことになっている。

参加する学者達の中に、仏教経典の専門家であるルイス・ランカスター教授がいる。教授は基調演説の中で、ブッダが古代に教えたことが、ブッダが生きていた世界とはあまりにも異なる現代世界において役を果たせるであろうか、という問題を深く掘り下げることになっている。

ウェーサクは、ブッダの誕生、悟り、そして入滅を祝う大きな仏教行事である。この行事は5月の最初の満月の日に行われるが、閏年には6月に行われる。1999年に国連総会は、ウェーサクを国連の日と認める決議を可決した。この決議が行われて以来、タイ国は毎年の行事を先頭に立って組織してきた。今年タイ国で行われるウェーサクの日のお祝いは、タイ国の非常に人気の高いプーミポン・アドゥンラヤデート国王陛下の84歳の誕生日と合わせるかたちで組織されてきた。国王は、1946年から王位に就いている世界で最も在位期間が長い君主であり、また、タイ国の仏教信仰の守り手である。国王の臨席のもと、ランカスター教授は、人口の増加と経済発展の今後の趨勢を予測し、仏教徒がそれにどのように応えていくことができるかを論じることになっている。ランカスター教授は、ウィスコンシン大学で仏教学の博士号を取得した最初の研究者であるが、彼はまた、どのようにしたら仏教を人々にきちんと伝えていくことができるかについても検討することになっている。教授は、仏教を人々に知らせることが不確かな未来と取り組む際の鍵となると信じているのである。

ランカスター教授は、カリフォルニア大学バークレー校で33年間教鞭をとっていた。そして、エレクトロニック・カルチュラル・アトラス・イニシアティブという学会を設立した。その学会は、バークレー校に本部がある。会員は世界中に千人いる。

その他の演説者:
フランソワ・シェネー教授
パリ・ソルボンヌ大学の比較インド哲学の主任教授。50編以上の研究論文や書評を執筆した。

スメート・タンティウェーチャグン博士
タイ国のプーミポン・アドゥンラヤデート国王陛下が後援しているチャイパタナ財団事務局長

スパチャイ・ジアラワノン氏
2002年よりチャイ・タイ・エンタープライジズ・インターナショナル社の執行役員を務める。ボストン大学にて財務管理の学位を取得。通信・放送事業に豊富な経験をもつ。

ウェーサクの日に、新たな分野を開拓している学者達が集まりスピーチを行う予定
ニュース 3
ユネスコ事務局長、ウェーサクの日を支持する手紙の中で宗教間の対話を要請

バンコク−ユネスコの事務局長、ウェーサクの日を支持する手紙の中で、ブッダの誕生と悟りと死を記念するその日と、異民族間、異文化間、異宗教間の対話とを関連づける。

5月12日付の手紙の中で、イリーナ・ボコヴァは、人々の移動がこれまで以上に激しくなっており、国内紛争が増加していると語った。「このような状況の下、民族間、文化間、宗教間の対話を促進することが今ほど重要であったことはありません。」と彼女はその手紙の中で書いている。

ウェーサクの日は、仏教の主要な祝祭で、6月に祝祭が行われる閏年を除いて5月の最初の満月の日に行われる。1999年に、国連総会は、ウェーサクの日を国連デーとして認知する決議を可決した。それ以来、タイ国は毎年の行事の準備において主要な役割を果たしてきたが、今年は、5月12日から14日まで、アユタヤとバンコクで様々な式典と講演を予定している。

国連教育科学文化機関(ユネスコ)の使命は、平和の構築、貧困の撲滅、持続可能な開発、そして、教育、科学、文化、通信と情報を通しての文化間の対話に貢献することである。タイで行われる今年のウェーサクの日式典は、タイ国民に人気の高いプーミポン・アドゥンラヤデート国王陛下の84歳の誕生日と合わせて準備されてきた。1946年以来王位にある国王は、世界で最も長い在位期間を持ち、また、タイの仏教信仰の守り手である。ボコヴァは手紙の中で、今回のウェーサクの日の「社会的・経済的発展」というテーマは、人々がこれまで以上に一層関係し合っているにもかかわらず新たな不平等が現れつつあるこの時に時宜を得たものだ、と述べた。「価値観、伝統、慣習、そして文化的表現が国内政治の前面に出てきていますが、これは世界的な趨勢となりつつあります。」と、彼女は手紙の中で語った。

彼女はまた、同じ手紙の中で、プーミポン・アドゥンラヤデート国王陛下の誕生日を祝福し、マハチュラロンコーン仏教大学(MCU)によるタイでの祝祭の主催を祝った。

ユネスコ事務局長、ウェーサクの日を支持する手紙の中で宗教間の対話を要請
ニュース 4
タイ国大僧正とサンガの指導者達、第8 回国連ウェーサクの日会議で国王陛下の84 回目の誕生日を祝い、世界各国の僧侶による祝福の読経を率いる

2011年5月13日:2011年5月12日から14日まで開かれる第8回国連ウェーサクの日の会議に、タイ国大僧正をはじめサンガの指導者達が世界の85ヶ国から集まり、昨日はマハチュラロンコーン仏教大学で開会式が行われた。また本日は、エメラルド寺院で上座部仏教と大乗仏教の両方が一緒に国王陛下の84歳の誕生日を祝う祝福の読経が行われ、これはタイ国の仏教史上最も重要な出来事と考えられている。

本日午後5時に、ソムサワリー王女殿下の優雅な主宰の下に、タイ国大僧正と世界の85ヶ国からのサンガ指導者達による祝福の読経が行われた。大僧正、及び、74名の海外のサンガ指導者達と11名のタイサンガのメンバー達計85名は、およそ1000名の海外からの客と共に、“社会的・経済的発展における仏教の徳”というテーマの下にマハチュラロンコーン仏教大学で開かれている第8回国連ウェーサクの日の国際会議の場を離れてエメラルド寺院に到着し、2011年12月5日に84歳の誕生日を迎えられる国王陛下を祝福しその徳を称える読経を開始した。

この祝福の読経は、タイ国の仏僧と海外の国々の仏僧が一緒に行う国際的なもので、マハチュラロンコーン仏教大学のプラ・ダマコサジャーン学長は、この読経の特別なところは、タイ国の大僧正と世界85ヶ国からやってきたサンガの指導者達が一緒に祝福の読経を行うのはタイ国で初めてであるという点だ、と述べている。

「この催しでは、上座部仏教の大僧正達が一緒に国王陛下を祝福する読経を唱え、続いて中国、韓国、日本から来た大乗仏教の僧達による読経が行われる。タイ国大僧正執行委員会のメンバーでサンガの議長のプラ・マハラジャマンガラジャン大僧正は、タイ国広報局の国営テレビ局、チャンネル11による生放送で一緒に読経を行う。この祝福の読経は、世界中のサンガ指導者達が参加して国王陛下を祝福して読経するタイ国で初めてのものである。」

この催しは、第8回国連ウェーサクの日会議の一部として行われる。会議は、2011年5月12日から14日まで、マハチュラロンコーン仏教大学がタイ政府に代わって主催して行なわれる。5月12日と13日は、プラナコーン・シー・アユタヤ県のワンノイ地区にある同大学の敷地内で会議が行われ、14日はバンコクのラジュダムネン・ノク・アベニューにある国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)ホールで閉会式が行われる。国連事務総長の潘基文氏などの著名な人物によるスピーチやメッセージの発表、チャイパッタナー財団事務局長のスメト・タンティヴェジャクル博士による“国王陛下の足跡に見る社会的・経済的発展における仏教の徳”という題での特別講演、フランス、ソルボンヌ大学の比較インド研究の学者、フランソワ・シャネ教授によるスピーチなどが行われ、タイ国からは、トゥルー・コーポレーション(パブリック)株式会社の会長で最高経営責任者のスパチャ・チーラヴァノント氏が特別スピーチを行う。この催しは2011年バンコク宣言でその幕を閉じる。

タイ国大僧正とサンガの指導者達、第8 回国連ウェーサクの日会議で国王陛下の84 回目の誕生日を祝い、世界各国の僧侶による祝福の読経を率いる
ニュース 5
カンボジアの大僧正テボング師、第8 回国連ウェーサクの日式典でタイ国王を祝福し、平和を願い、仏教は平和な世界を生み出す鍵であると話す

5月12日バンコク−第8回国連ウェーサクの日式典で、85ヶ国から集まったおよそ1700人の仏教僧侶と在家の信者達が耳を傾ける前で、カンボジアの最高宗教指導者、プレア・マハスメデディパティ・テボング大僧正は、タイ国のプーミポン・アドゥンラヤデート国王陛下を祝福し、もっと平和な世界をもたらすために仏教の基本を勇気を持って実践せよ、と聴衆を促した。

タイ国の君主を祝福し、カンボジアからの挨拶を国王に述べた後、テボング大僧正は今日の世界が抱える根本的な問題は2500年前に釈尊が予見したものと同じである、と述べた。

アメリカの仏教学者、カリフォルニア大学バークレー校のルイス・ランカスター教授は、「今日の若者たちがコンピューターと情報技術(IT)を指向していることを考えると、ITによって人々が宗教を実践する方法も変わっていくだろう。メディア指向の文化の中で社会の情勢や生活は変化している。だから、例えば、仏教徒は、地震や津波のような予期せぬ災害が起こった時、恐怖や情報伝達の混乱から身を守るために、ITを使って情報を適切に得ることになる。」と語った。

ランカスター教授は、釈尊は自分の教えによってすべての問題を解決できるとは語っていない、と話した。「問題は永遠に人間とともにあり、釈尊は彼の時代の問題を彼のやり方で解決した。しかしながら、今日の世界は非常に大きく変化している。

「仏教徒は、仏教の主要な要素、柔軟性を前面に掲げるべきである:状況に応じて仏教を柔軟に実践すべきである。釈尊の教えを、現代のテクノロジーを通して広めていくべきである。コンピューターを使った情報技術、すなわちITを利用することによって、仏教は、社会に釈尊の教えを人々に学ばせ理解させ、問題解決への道を教えることができる。そして、ITと結合した仏教は、人災や自然災害に対応するための知識と能力を強化することができる。

クメールのテボング大僧正は、伝統と平和と未来を話の中で組み合わせて、第8回国連ウェーサクの日式典で次のように語った:「今日の社会は高度の競争社会である。釈尊は紛争と飢えを人間の基本的な問題と考えた。解決策に到達しようともがきながら、ブッダは、際限なく話し続けても人間が抱える大きな三つの危機、欲と憎しみと不信は解決できない、問題を解決するためにはそれらと対決しなければならないことを認識した。

「仏教の教義は人生の問題を解決するにもかかわらず、仏教の教義に注意を払わない人々がいる。」とテボング大僧正は話した。「その結果、彼らは避けがたい過ちを犯し、心の平穏を失う。私の願いは、この会議が最終的には平和な世界をもたらすことである。」とクメールの仏教指導者は語った。

タイの最高サンガ評議会のプラ・マハラチマンカラチャン大僧正がタイ国大僧正執行委員会の議長であり委員長のプラ・ブッダチャヤ大僧正の代理で次のように語った:マハチュラロンコーン仏教大学(MCU)が、タイ国サンガとタイ国政府の要請により、2004年(仏暦2547年)に第1回の国連ウェーサクの日を主催し、その後、回を重ねて、今回の祝賀が第8回目の国連ウェーサクの日式典である。

マハチュラロンコーン仏教大学学長であり、国連ウェーサクの日国際委員会(ICDV)を束ねるプラ・ダマコサジャーンは、タイ国が現在政治的混乱の中にあることを認めた。

プラ・ダマコサジャーンは、マハチュラロンコーン仏教大学は仏教大学として喜んでウェーサクの日の行事を主催すると語った。「世界中の指導的な仏教者達が、三宝の力によってこの式典に出席できて私達はうれしい。」

テボング大僧正の見解を繰り返して、プラ・ダマコサジャーンは、仏教の教義を実践することによって、「怒りは薄れ、恐怖は消え、悲しみと悔恨は消え去るであろう。」と話した。

このタイの仏教教育者は、「このことを私達は心の底から信じている。そして、私達は、ブッダの誕生、悟り、そして入滅の日であるこのウェーサクの日を、質と量のどちらにおいても最も重要な日であると考えている。‘社会的・経済的発展における仏教の徳’という今回のテーマは、リーダーシップと創造的思考力について私たちに考えさせてくれるだろう。」と語った。

「仏教は、単なる宗教というものではない。それは、私達の生活と私達の幸福を形作る生き方である。」

2000名以上の参加者達が、アユタヤ州ワンノイにあるマハチュラロンコーン仏教大学のメインキャンパスで国王陛下の84回目の誕生日を祝った。また、バンコクの国連会議センターでは、2011年(仏暦2554年)バンコク宣言が公式に発表される予定である。“社会的・経済的発展における仏教の徳”という会議のテーマは、自国の人々の幸福を達成するために宗教と開発を結びつけようとする国王の献身に敬意を表するものである。

上座部仏教と大乗仏教の大僧正達を含む世界中からやってきた僧達が、プラ・マハラチマンカラチャン大僧正に率いられた11名のタイの僧に加わってエメラルド寺院の本堂で読経を行ない、また、それら85名の僧達は、中国、韓国、日本の大乗仏教の形式による読経も行なった。

スリランカの僧、ウドゥガマ・スリ・ブッダラキートアビダナルーケドは次のように話した:ウェーサクの日は仏教で最も重要な日である。私は、国王陛下の誕生日の記念式典に参加できてうれしい。私は、開発の指導者としての陛下の当然の名声に敬意を表する。陛下が長生きされますように。彼はまた、釈尊の仏教の徳は私達が生態系との調和の中で争いを避けメッタ、すなわち慈悲を分かち持つことを可能にする、と話した。一方、スリランカの大統領代理は、何世紀にもわたって積み重ねられてきたタイ国とスリランカの間の堅固な歴史的関係と協力について語り、祝福の言葉を伝えた。

両国が共に持つ仏教の徳によって、両国の文化的宗教的関係は強められてきた。スリランカでは、18世紀に得度式が衰退してしまったが、タイ国が僧侶を派遣して得度式を復興した。両国の間では、このような大きな交換プログラムが数回行われており、今日の幸福な特別の関係に至っている。仏教の中道の教えもあって、強欲と戦争は効果的に抑止されている。

2011年5月12日

カンボジアの大僧正テボング師、第8 回国連ウェーサクの日式典でタイ国王を祝福し、平和を願い、仏教は平和な世界を生み出す鍵であると話す
ニュース 6
ウェーサクの日式典のために海外からの数多くの代表団がタイに集合

バンコク−5月12日から14日にアユタヤとバンコクで開催されるウェーサクの日式典のために、84ヶ国から5000人以上の参加者がタイに集合する。

ウェーサクは、ブッダの誕生と悟りと入滅を記念する仏教の大きな祝祭である。この祭りは、閏年の時には6月に行われるが、それ以外は例年5月の最初の満月の日に行われる。1999年に、国連総会で、ウェーサクの日を国連デーとして認める決議が採択された。それ以来、タイ国は、毎年のこの行事の準備において主要な役割を果たしている。アジア、アフリカ、北アメリカ、南アメリカ、ヨーロッパ、そしてオーストラリアの6つの大陸から代表団が訪れ、社会的・経済的発展における仏教の徳というテーマを中心とした研究と討論に参加する予定である。

今年のウェーサクの日式典は、タイ国の非常に人気の高いプーミポン・アドゥンラヤデート国王陛下の84歳の誕生日と合わせて準備されてきた。1946年から王位にある国王陛下は世界で最も在位期間が長い君主であり、また、タイ国の仏教信仰の守り手である。

最も多くの参加者を派遣する国は、中国(251名)、日本(437名)、そして、スリランカ(277名)である。ロシアは18名、アメリカ合衆国は14名、イギリスは24名の代表団を送り、タイの参加者は394名となる予定である。

ウェーサクの日式典のために海外からの数多くの代表団がタイに集合
ニュース 7
コンピューターの世界における仏教の開拓者、ランカスター教授の人口増加問題において指導者達を仏法の原理により強化することに関しての講演第8 回国連ウェーサクの日の会議

2011年5月12日:第8回国連ウェーサクの日の会議にサンガのメンバー、宗教指導者、政治家、学者、そして仏教の信徒達からなる5千人を超える大勢の人々が85ヶ国から集まった。人々は、タイ国国王陛下の84歳の誕生日を祝い讃え、また、2011年5月12日から14日までマハチュラロンコーン仏教大学とタイ国連ビルのアジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)ホールで、ブッダが悟りを開かれてからの26世紀を祝った。

“社会的・経済的発展における仏教の徳”をテーマとする今回の会議で、タイ国政府とマハチュラロンコーン仏教大学は、著名な仏教学者であり仏教の普及にコンピューター技術を使うことを提唱しているアメリカ合衆国、カリフォルニア大学バークレー校のルイス・ランカスター教授に特別講演をしていただくという光栄に浴した。

ランカスター教授の講演では、以下の話題が取り上げられた。

私達の世界は、ブッダの時代から大きく変わってしまっている。それゆえ、もしも仏法が人間の生に関わる様々な問題の解決に何らかの影響を持とうとするなら、この現代に適合した調整と応用を施さなければならない。私達は、世界の時代の趨勢を意識しなければならず、その趨勢を正確に知った上で仏法を応用していかなければならない。例えば、現在の人口増加は、不平等な収入の分配という問題を引き起こしているが、この問題は労働年齢にある人々により十代の人々に重大な影響を与えており、それが不安定さを生み出している。この問題に対処するためには仏法の教えを用いなければならないが、その際、私達は、思いやりと慈悲というという仏教の原理に沿った正義を生み出し、仏教の原理に合う平等を生み出していかねばならない。このためには、仏法の伝達に世界の時代の趨勢を利用することが重要である。すなわち、三蔵の普及のために、様々なメディアやテクノロジー、コンピューターやインターネットを利用することが重要である。

さらに、ルイス・ランカスター教授は、社会が現在のような情勢にある中で、人々に仏法の考え方の基本を広める際の課題は大きく二つにまとめられる、と語った:1.どのようにして、社会の人々に、世界観と創造的思考力が生まれるほど深く仏教の考え方を知らせるのか(インフォームド・ブディズム[仏教を人々に知らしめる])、2.どのようにして、テクノロジーを通して対話形式で仏教の教えを人々のもとにとどけるのか。釈尊の教えは人類の問題を解決するために適切であり、それゆえにこそ、仏教徒は智恵を持って人々に仏教の教えを届けなければならない。テクノロジーやインターネットをどんなに駆使しても、ただ使うだけでは、どのように仏教の教えを実践するかは伝わらない。現代の仏教徒は、正しい実践の道に先立ち、様々な情報源からいろいろな形で仏教の教えを受け取ってよいのである。

これが、ルイス・ランカスター教授の仏教を発展させていく考え方である。教授は、仏教を多くの人々が取り組むことができるものに、仏法をデジタル世界で存在できるものにしようとしている、宗教界の先導者であると考えられている。

コンピューターの世界における仏教の開拓者、ランカスター教授の人口増加問題において指導者達を仏法の原理により強化することに関しての講演第8 回国連ウェーサクの日の会議